ジンクスと言いたくなってきます
競走馬の血統背景というのは、競馬予想の上で必要不可欠であるため、血統に由来するあらゆる傾向は一概に「ジンクス」と言い切ってしまうにはいささか抵抗があるものもあります。
しかし、確かに「ジンクス」と言いたくなってしまうくらい、ある種の傾向は非常に顕著になります。
たとえば「ダービー馬はダービー馬から」という、「ジンクス」というよりは「格言」といったほうがピンとくる言葉があります。
この言葉が意味するところは、まったく文字のとおりの意味で、「ダービー馬になる馬の父はダービー馬であることが多い」というものです。
「ジンクスではない」ということを言いましたが、真実、そうした傾向は顕著です。
これは極端な一例でしたが、そのほかにも、血統に関するいろいろなジンクスめいた不思議な傾向があるものです。
その例を挙げてみますと、たとえばトニービン。
トニービン産駒の成績には非常に顕著な傾向がありました。
これはもう「傾向」というより「傾倒」といいたくなってしまうほどのものでした。
すなわち、「トニービン産駒は府中の中距離戦で非常に強い」という傾向です。
ダービーを勝ち、ジャパンカップを勝ったジャングルポケット、同じくダービーを勝ったウイニングチケット、そして女傑の名をほしいままにしたオークス馬にして秋の天皇賞馬であるエアグルーヴなど、名馬とされるトニービン産駒はみな府中のビッグレースを強い競馬で優勝しているのです。
他にもサクラチトセオーの天皇賞・秋や、最強マイラーのノースフライトの安田記念、オフサイドトラップの秋天、ベガ、レディパステルのオークス、テレグノシスのNHKマイルカップなど、思いつくままに羅列してみても、驚くほど府中コースに良績が集中していたのが、トニービン産駒の大きな特徴でした。
もちろん、これは「トニービン」というイタリア産の名種牡馬の一例にすぎませんが、こうした産駒成績とコース実績のような独自のデータを導くことができれば、これはかなり有力な予想ファクターとなることは間違いないでしょう。
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